虹が出ているよ と、おしえられて、すぐに飛び出した。 
空に弧を描く、大きく輪郭がぼやけた虹を想像した。 
でも、 
それは、 
虹の 言ってみれば 足元 ・・・
大地に突き刺ささっている。 
大きな雲にからだ全体を隠し。
 雲の世界への梯子。  
根本に金貨が埋まっているはず。 
 
湿った塀にもたれて、電話が入っているよと呼ばれるまで見ていた。
 
    

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